ED「勃起障害」

EDの原因は?

EDは、ストレスなどの”精神的なもの”と思っている方は案外多いものです。たしかに精神的、心理的な原因もありますが、その他にも糖尿病、高血圧症、喫煙、飲酒など、好ましくない生活習慣から、EDが起こることがあります。
性的刺激によって、神経を介し勃起の信号が送られると、陰茎海綿体の動脈が開いて血液が流れ込みます。海綿体はスポンジのように血液を吸い込んで貯め、膨張して硬くなります。これが勃起した状態です。しかし、好ましくない生活習慣などが原因で動脈の開き方が不十分だと、血液の流れ込み方がたりずにEDが起こります。
たとえば、糖尿病になると、血管や神経が障害されるため、血管が硬くなったり、性的刺激による血管の拡張が起こらなかったりして、血流を抑えると考えられています。糖尿病の患者さんが抱く日常生活の悩みとしてEDや性欲低下を挙げる方が多いと言われます。
一方、高血圧症では、血圧が高くなると、血管にストレスがかかるため、血管が損傷して硬く狭まります。これによって、ペニスの血流を抑えてしまうと考えられています。
生活習慣病は、年々増えています。高血圧症の患者さんは3,400万人、糖尿病の患者さんは690万人もいると言われます。ですから、高血圧症や糖尿病患者さんと同じように、EDの患者さんもたくさんいることになります。

EDに関するQ&A

勃起は神経系と血管系が正常に働くことにより起こります。そのどちらか、あるいは両方に障害が起きることがEDの主な原因と言われています。

EDの定義はなんでしょうか?

EDとは「満足な性交渉をするために十分な勃起を達成できない、あるいは維持できない状態」と定義されています。すなわち、勃起が十分でないために、満足な性交渉を行うことができない場合は、EDであるといえます。

EDは誰でもかかってしまう普通の病気なのでしょうか?

EDは、精神的、心理的な原因だけで起こるのではなく、糖尿病や高血圧症などのいわゆる生活習慣病によって引き起こされることが多いようです。男性であれば、ライフスタイル(食習慣、喫煙、飲酒、ストレスなど)によって、誰でもEDになる可能性のある普通の病気といえます。

EDは男性だけの問題でしょうか?

第6回性科学学会での発表によると、EDが夫婦生活におよぼす影響については、EDの男性23.6%、夫がEDの女性16.0%がそれぞれ何らかの影響を受けたと感じていると報告されています。年齢別では、男女ともに40歳代が多く男性35.5%、女性30.6%に影響があるという結果も出ています。 EDに悩む男性とそのパートナーの間では、コミュニケーションの断絶が時に誤解を生じることがあるともいわれています。決して男性だけの問題ではありません。是非、夫婦間あるいはパートナー間の問題ととらえ、二人で話し合ってみて下さい。

ED治療について

治療の結果、心身の健康を取り戻せると同時にパートナーとの関係もよくなり、より充実した生活を送れるようになったという患者さんの例も多く見られます。
内服薬を処方して様子を見ます。
EDの原因にかかわらず、大部分のEDは治療可能です。
治療法の第一歩は、高血圧症、糖尿病、喫煙や高コレステロール値などの生活習慣病の関連因子を取り除くことです。
それ以外に、あなたと医師の間でEDの治療について話し合い、適切な指導のもとで治療法を選択することになります。問診や健康チェックで問題がなければ、心因性か器質性かにかかわらず診断的治療として、まず経口薬の効果で評価するのが最近の傾向です。
いろいろな作用を持つ薬剤が開発中ですが、現在使用できる医療用医薬品による経口治療では、陰茎の血管拡張を起こす化学物質の急速な分解を阻害することにより、身体の信号伝達経路に作用し、勃起を自然に起こすことができます。この薬剤自体は心臓に悪い影響は与えないと考えられています。しかし、ニトログリセリンまたは硝酸剤による治療を受けている、または必要としている男性は服用できません。

ファイザー株式会社

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